美しい雨―キミの笑顔を見せて―





「先生?どうする?」


「えっ?」


「私を1回だけ抱いて、教師を続けるか、私が学校や親に話して、変態教師のレッテルを貼られて学校を辞めるか……。私はどっちでもいいんだよ?」



佐原は俺を上目遣いで見ながらそう言ってクスッと笑った。



「佐原、本当に言わないか?」


「うん。言わないよ。私を抱いたことも秘密にしててあげる」



気付くと俺は、佐原を押し倒していた。



「私を抱いてくれるの?嬉しい」



佐原は俺の首に腕を回しながらニッコリ微笑んだ。



「先生のこと好きだったけど先生は、あやめが好きなんだもんね。だから先生のこと嫌いになってあげる。好きな女がいるのに、そんな男を横取りしようなんて、そこまで落ちぶれてないから。私」



佐原はフフと笑って、目を細めて俺を見る。


俺から見ると10代の佐原は子供で、だけど今の佐原の顔は男を誘惑する小悪魔のようだった。