「わかった、警察には電話しない」 俺がそう言うと、彼女は手を離して下を向いた。 俺は手に持っていた携帯をポケットにしまう。 「でも、このままここにいたら風邪ひいてしまう。それに凍死する危険性だってある。変なヤツに拉致られるかもしれない。だから、俺の部屋に連れて行くけど、いい?」 下を向いていた彼女が顔を上げて俺を見た。