美しい雨―キミの笑顔を見せて―




裕介たちと晩ご飯を食べた後、美雨に裕介と優香を送って行くと行って部屋を出た。


さっきまでワイワイと話していた俺たちは部屋を出た途端、恐ろしいほど無言になり……。


裕介と優香が並んで歩いている1歩前を俺は歩いていた。


まるで、お通夜か葬式帰りのような雰囲気のまま俺たちはファミレスに行った。


ガヤガヤと賑やかなファミレスの店内とは正反対の俺たち。


喫煙席の1番端っこの席に座った。


テンション高めの店員が注文を取りに来て、ドリンクバーを3つ頼む。


それぞれがドリンクバーでドリンクを取り席に戻った。


3人が揃った時……。



「雅斗?今日、電話で言ってたことだけど……」



最初に口を開いたのは優香だった。


俺はアイスコーヒーにミルクとシロップを入れ、ストローで掻き混ぜながら向かいに座る優香と裕介を見た。


グラスの中の氷がカランと涼しげな音を出す。


裕介も優香も顔に笑顔はなく、俺を見つめていた。


俺は今朝あった事を裕介と優香に話し始めた……。