黒アゲハ Ⅱ -真実- 【完】



『───。それでは夏休み、楽しむんだな』


担任はそう言い残し、教室を出て行った。


「いえーいっ!!夏休みだぁ♪」


玲奈は早くもハイテンション。

突然、騒ついた教室が静まりチラチラとあたしを見る。


「あ、純」


あたしはカバンを持ち、ドアに向かった。


「純のクラス終わんの早いね」

「誰も聞いてねぇからな」

「そうなの?」

「3Aは族関係者ばっかのクラスだからな」

「へ〜」


じゃあずっと教室ぴりぴりしてんのかな……?

うわ……絶対そーゆークラス無理だわ……