「今日、あたしの母子手帳をたまたま見つけました。父親の欄にはまだインクが生乾き。なんて書いてあったかわかります?」

「……もしかして」

「神田 結駆」

「……………」


全員の視線が感じられる。

結構重大なこと言ったもんね。


「まだお母さんからは真実を聞いてません。だから事実なのかもわかりません。でも母子手帳に書いてあるんだから……それは事実だと思いますけどね」

「結奈……それほんとのこと?」


純は信じらんない、という顔であたしを見る。


「純が下で待ってる時、見つけたの」

「……だからなんか言いたそうな顔してたのか……」


あたしそんな顔してたんだ……


「キミが……結奈ちゃんが……結駆の娘なんだね!?」

「……はい」

「生きていて……よかった」

「大げさな〜」


しばらくみんな考え込んだように静かだったがあたしが元気よく振る舞ったので、元通りの龍神になった。