─ガチャッ


あたしは屋上のドアを開けた。


「おー結奈じゃん」

「あ〜裕也も新学期そうそうサボり?」

「そうそう。こいつもな」


裕也が指差した先には、ぐっすりと寝ている健。


「裕也と健って…仲いいよね!いっつも一緒だし」

「中学一緒だったしな。そん時にこいつが『先パイより俺の方が強いっすよ』て言われて喧嘩したのが絡み始めたきっかけかな」

「へ〜結果は?」

「引き分け。半年くらいしか一緒に行動したりしなかったけど…この高校来て龍神に入ったら、こいつも追っかけて来たんだよ」


裕也は健を見つめながらにっこり笑った。


「結奈はどうなんだよ?転入してきたし」

「…いつか…話すときがきたら、ちゃんと説明する──」

「お、そうか」



そう。いつか、いつか話さなきゃならないんだ。

純や京香だけじゃなくて、


みんなにも──…