「ここよ」 お母さんが急に止まったのでびっくりしたが、あたしはなんとも言えない気持ちになった。 あたし達の目の前には 【神田 結駆】と書かれたお墓。 あたしがお母さんに連れて来られたのは海の見える墓地だったのだ。 あたしは手を合わせ、心の中で本当のお父さんに話し掛けた。