ちらっと横を見ると、純はまだ目を閉じていた。


どんな願い事、してるんだろ……


しばらくしてから純は目を開けた。


「そろそろ冷えてきたし……帰るか」

「……うん」


夏とは言っても夜は冷え込む。

特に海なんかは肌寒い。


名残惜しそうに歩くあたしに純はぽんぽんと頭を撫で

「また2人で来ような」

と約束してくれた。



でも……

この約束は……果たされなかった──…