──コツン コツン 砂浜へと続く階段をミュールを鳴らして降りる。 「あ……」 これじゃ砂浜歩けないや…… ミュールを脱ぎ捨て、手に持ち、最後の一段を降りた。 すたすたと先に行ってしまった純を追いかけ、裸足で砂浜を走る。 「きゃっ……」 それでも砂浜だからかちゃんと走れなくて、あたしは転びそうになった。 「……しょうがねぇな」