黒アゲハ Ⅱ -真実- 【完】



──コツン コツン


砂浜へと続く階段をミュールを鳴らして降りる。


「あ……」


これじゃ砂浜歩けないや……


ミュールを脱ぎ捨て、手に持ち、最後の一段を降りた。

すたすたと先に行ってしまった純を追いかけ、裸足で砂浜を走る。


「きゃっ……」


それでも砂浜だからかちゃんと走れなくて、あたしは転びそうになった。


「……しょうがねぇな」