「先生は大丈夫だから。
あなたは自分の誤解を解きなさい。」


「誤解?」

キョトンとした顔をする彼に、動揺する。

「ほら、別にあんな教師仲良くなんてしてないって。
校長先生にもちゃんとお話しして、違いますってアピールしなくちゃ。」


あたしがそう言った瞬間、ムッと黙り込んでしまった。


「……なんだそれ。
俺の気持ちはなかった事にされるわけ?」

ドキッとした。
確かにしようとしてた。
だけどそうしないと、何も解決にならない。


「…そうよ。
なかった事にするの。
あなたの気持ち嬉しかったけど、あたしは教師あなたは生徒でどうもならない。
たまに会えばお話しする関係になりましょう。」