全員退散し、校長が去ったのを確認して中の様子を見にいくと、本田が決意した顔であいつと話していた。

まさか、本人に言わないだろうな。


「好きなんだ。」


………だから、なんで余計こじらせる…



はぁ、と深くため息を吐いて頭をかいた。

出てきた本田に強く言って、足早に家へ帰った。

数時間後帰った愛美はぼんやりしていて、上の空だった。

昔からわかりやすい奴だが、もう少ししっかりしてくれとも思う。

「……お前、どうするんだ?
完全に周りは2人がいい感じなんだと思ってるぞ。」


「違うもん。
そんなんじゃ…。
変な関係じゃないから、何もしない。」

ブスッとした顔でそう言った愛美に感情的になる。