「…怒ってねぇからそんな顔するな。 校長の息子って聞いても全く態度変わらない辺り、お前らしくていいと思うし。 どうするかは、あいつの行動次第だしまた家で考えるぞ」 「うん…」 あたしの返事を聞くと、早足で教室から出て行った。 怜はそう言ってくれたけど、自分で出来る事はしてみよう! 慌ててあたしも教室を飛び出し、校長室へ向かった。 校長に用があるわけではない。 目的は――――… 「“本田 勉”…本田君、か」 彼の名前を知る事だった。