普段絶対人前でこういう事をしたがらない夏木君の行動に、今更ながらドキドキする。 『寒いだろ。』 『ありがとう……』 そして、ちょうどシンデレラ城の前に差し掛かった時、あたしはポケットに入れた手に当たる何かを掴んだ。 『ん…? 夏木君何かポケットに入って…た…………。 ……………………え?』 掴んだ物を目にした瞬間、周りの音がシャットダウンされた。 あたしの目線の先には、シルバーリングがあった。 『…夏木君……これ…?』