到着すると、完璧あたしのわがままに振り回されっぱなしの夏木君は、今日ばかりは一度も文句を言わずに好きにさせてくれて付き合ってくれた。 高校生の時からかっこ良かった夏木君は、25になった今でも更に男っぽくなってかっこいい。 色気がムンムン。 そんな彼の隣にいるのは昔はやっぱり申し訳なかったけど、今じゃ誇らしくなった。 皆が目を奪われる。 『…おい。』 少し前を歩く夏木君があたしを振り返る。 『ん?何? 遅い?』 慌てて駆け寄ると、手を掴まれ夏木君の上着ポケットに入れられた。