背中越しに彼の温もりを感じながら目を瞑る。


『バカ、夢なわけあるか。』


クルリと体を回転させたかと思うとあたしの腰を抱き上げた。
初めて怜を見上げる角度になる。


『…これからよろしくな、奥さん。』


ふわっと優しく微笑んだ怜に涙が零れる。
ぎゅっと彼の頭に抱き付いて、大好き…と呟いた。


そのままベッドに移動し、夢中でキスを繰り返す。


『…あとは子供だけだな。』


『…え?』


『作っちゃうか、子供。』


ニヤリと笑う怜にクスクス笑いながら、うん…と答えた。


その夜はいつもより甘い夜になった。