「本田君が好きな子出来て少し寂しいけど、あの子となら大丈夫よ。
いい恋愛出来ると思う。」

「…俺もそう思う。」

嬉しそうに頷いた高橋に、前に進んだんだと実感する。



「おい、一緒に帰るぞー。」

まだ俺が如月を迎えに行くと教室がざわつく。
遊ばれてるんじゃない?と言われたと如月が笑うので、笑えねーよ。と小突いた。

「…笑えるよ。
ちゃんと考えてくれてるよって言えるもん。」

如月の言葉に目を丸くさせて、嬉しくなって微笑んだ。

小さくて柔らかい手を掴んだ。

「絶対、そう言った事後悔させないから。」



ギュッと握り返された手に幸せを感じたーーー