「………でもさ、俺もお前も出会ってなかったら、同じだろ?」

「え?」

リモコンを奪おうと怜に体を預けたまま見上げる。

「俺は弘子。お前は木村。」

懐かしい名前。

「多分何の疑問もなく付き合ってったろ。
そんな感じだよ。
俺らが変わってんの。」

ほう、そう言われてみればそうかも。


「あの子達にも、あたし達の様な出会いがあればいいな。」

あたしの言葉に少し微笑んだ怜。

そのまま怜の膝枕で眠りに着いた。