ひょこっと顔だけ出して扉の方を見ると、噂の夏木先生。
怜があたしを見つけ、いた。と歩いて来た。
生徒達が色めき立つ。
「おーっレアなツーショット!」
「えっ夏木先生まなちゃんに会いに?」
「きゃーっ」
「バーカ、違うっつの。
おい、湿布一枚くれ。」
「えっ湿布?
どうしたの?」
「生徒とバスケしてて肩痛めた。
くっそー歳取ったな。」
はい、と湿布を渡すと、貼れと顎で肩を指す。
シャツを脱いでもらい、肩に貼ってあげると生徒達をチラリと見た。
「どーせくだらねー話ししてるんだろ。
早く帰れよ。」
「「「くだらないって何よ!!」」」
三人揃った声を背に出て行った。

