夢の時間

放課後、久しぶりにプールサイドに顔を出すと猿藤も先輩達も心配していた

「もぉ大丈夫なのか?」
「はい」

「恵理子よかったぁ~あと三週間しかないから練習頑張ろう」
「はい」

そんな話をしていつも通り着替えをおえ、各自アップスイムを済ませて集合すると猿藤が練習メニュー言い渡した

そして、そのあと、付け加えたように恵理子に言った

「新井は別メニューだぞ 病み上がりだからな・・・取りあえずターンとスタートの練習、念入りにやれ 泳ぎこみは来週少しで十分」
「えっ・・・あっはい」

恵理子は唐突な猿藤の言葉に驚いたものの安心した

平田の言葉を裏切らないですむ

一週間、ターンとスタートだけを念入りに練習した

その甲斐あって無意識にスタートもターンも上手にできるようになった