夢の時間

入学して最初のテストから常に学年トップの恵理子だが、常に間違えた問題があることが悔しかった

今度のテストこそは満点にしたい

そんなことを思っていた

一週間部活を休むと、そのまま試験前になり部活は一斉休みになった

それなりに満足のいくテスト勉強をして臨んだ試験は、またしても満点を逃したものの、学年トップとなり職員室では再び先生方の話題の的になっていた

「入学時のトップは変わらずですね」

「さすがですねぇ」

「そぉいえば運動部も入ったみたいですね 水泳部でしたっけ、猿藤先生??」

「ん??」

ふいに話をふられた猿藤は惚けた返事をした

「先生のとこの新入部員、どぉです?」
「あ~上達早いですよ 彼女のおかげでリレー組めるようになりましたし」

「文武両道ですねぇ」

「うらやましいことですね」

そんな会話をよそに試験明け部活が再開した

新人戦まで一カ月を切っていた

練習は大会前のハードな時期になった

彼女の体はそれでも悲鳴をあげることなく鍛えられていた