夢の時間

「コースから上がる姿、高波に打ち上げられた太刀魚みてぇだったぞぉ」

コーチだった

相変わらず意地悪だ

でもこの意地悪にも慣れたし今日が最後・・・

そぉ思うと自然と笑いがこみあげてきた

「トドじゃなくて良かった」
「トドには程遠い身体だろ」

「太刀魚ってのも大概酷いと思いますけど・・・」
「太刀魚ってキラキラしててキレイだぞ」

「はいはい そぉですね ありがとうございます」
「そぉ突っかかるなよ 俺なりの祝福だよ」

「それはそれは・・・」
「記念に写真でもと思ってカメラ持ってきたんだけど・・・」

カメラをブラブラさせるコーチの目はプールサイドで怒鳴っていたのとは違っていた

見とれているとコーチは近くに居た先輩に声をかけシャッターを頼んでいた

「シャッター頼んでいいかな?」
「はい いいですよ」

「新井、頼んだから一緒に・・・」
「あっ・・・」

カメラの先を見るとリエちゃん・・・

「恵理子~なんか照れてない??もっと笑顔笑顔!!」

リエちゃんの言葉に思わず笑ってしまう

その瞬間に押されたシャッター

「サンキュー」

コーチはカメラを受け取るとそぉ言って去って行った