「そういえば、お父さん、今日は春樹君が来る日だよね」


「ああ」

「ご馳走とか、するのお母さん」

「うん。ご馳走するよお母さん。余りのお菓子いっぱいあるから。春樹君、お菓子大好きだったわよねぇあらやだあの子ったら本当可愛い男の子だったわ」

「愛花の方が可愛いでしょ」

「ええ、そりゃもちろん」

「愛花は最近生意気だから可愛くないな」

父が否定した。

「生意気だけど可愛いんでぃ、クソジジィ」

「何だと」

「こらこら、喧嘩なんかしないで。
ほら、ねぇ、もうそろそろ来る頃じゃない」


三人は同時に時計を見た。
もう、10時55分だ。

「やばっ!もう来るし」

「でも、大丈夫。お母さん部屋全部綺麗にしたから、あら、けどお菓子の準備がまだだわ!」

「あたしはパジャマのままだ!急いで着替えなきゃ!」

「さっさとしろ」

私は着替えるべく、自分の部屋に向かった。

しかし、その途中プルルと電話が鳴った。