朝、9時に愛花は目が覚めた。
実に目覚めのいい朝だ。

あくびをしながら愛花はそう思った。

今日は、土曜日で学校はないし……。

愛花はカーテンの隙間から漏れる小さな光を眩しそうに見た。

お日様ギラギラだし。

カーテンを一気に明けると、眩しい朝の光が部屋中に広がった。

あ、ベーコンの匂いがする~。

ぐるんとベーコンの匂いがする方へ首を向ける。

愛花はよだれを垂らし、一階へ下りていった。


「あ、お父さん。お母さんおはよう、グッモーニング」

「グッモーニング、愛花ちゃん」

「グッモーニング、愛花」

ノリがいい母と父は同じようにグッモーニングと愛花に応じた。

それに、愛花は満足そうに頷くと、洗面所へ向かった。

歯を磨いて、顔を洗ってすっきりした後
おいしそうなベーコンをぺろりと口に運んだ。

「もうないの~?ベーコン」

「もうないの~」

ノリがいい母は愛花の真似をして応じた。

それに愛花は不服そうに顔を歪ませた。