父は恨めしそうに愛花を一睨みすると渋々お風呂へ入っていった。


「明日のために勉強でもするかな、春樹君相手に恥かきたくないし」

愛花は重い足取りで自分の部屋へと続く階段を上った。

―――………


時間は既に夜12時を過ぎていた。

「そろそろ止めようかな」

愛花は勉強していた手を止めると、
気持ち良さそうに背伸びをした。

「約二時間半勉強したんだよね。これで明日対策は上出来」

明日、春樹君なんかに馬鹿にされたくないもんね。

彼女は満足そうに頷くと、そろそろとベッドの中に潜り込んでいった。

「おやすみ」

明日が何だか楽しみ。