「さて、と」
今日は暇だし、何するか。

あ、そういえばパジャマのままだった。

着替えよう。

愛花は二階への階段を上った。

二階に着き、ドアを開けると、愛花の部屋、に不審人物。

愛花は、一瞬何かが止まった世界の中でそれだけは目に捉えた。

不審人物の横顔には血が、ついてる。

い、

「いやぁーーっ!」

愛花は喉の奥から思いっきり声を上げた。

自分の声かと思うほど声は高く耳に響く
絶叫だった。
愛花はもちろん怖かったので
ずっとこのまま叫ぶつもりだった。

次の絶叫を聞くまでは。

「ぅ、っるせぇ!!」

荒々しく迫力のある低い声。

それは愛花と部屋に亀裂を走らせた。

愛花より凄まじいものだった。

愛花はその轟音に頭がくわんくわんするのを感じた。

あらららら。
さっきのすごい声で足元が保てない。

「ふん」

その不審人物はそうふんと鼻を鳴らすとベッドに寝ころんだ。