「あぁ!杏!どこ行ってたの~!?急にいなくなっちゃうからビックリするじゃん。せっかく今日は杏が好きなサンドイッチ作ってきたのに。」

「ごめん、ごめん。ちょっと急用がはいちゃって。」

「ホント杏は自由人なんだから。もぉ!」

「はいはい、ごめんね?それより今日はサンドイッチなんでしょ?早くたべよ?」

私の隣でぶつくさ文句を言いながら不機嫌そうにサンドイッチを食べているのはたった1人の親友、岡山まり子。
何故か私と仲良くしてくれて、今では毎日私の分のお弁当まで作って持ってきてくれる。

「ねぇねぇ杏。さっきも聞いたけど今までどこ行ってたの?」

「告白されてた。」

「えぇぇぇぇぇえええ!また!?」

「またって前に告白されたのは2週間も前の話でしょ。」

「2週間も前って話って、あたしに対するイヤミ?」

「別にそういう意味じゃないけど。」

「あぁいいよな~杏は」

「どうして?」

「だって私なんか万年片思いだよ。それに比べてて杏はモテモテぢゃん。あたしも花菜子になりたかったなー。」

そう言えばまり子ってうちの担任の高尾先生が好きって言ってたな。
私からすればあんなやつどうでもいい分類に入るんだけど…。
でも高尾も結構女子からの人気高いんだよなぁ。
あんな奴のどこがいいのか分かんないけど。

「でも高尾って独身なんでしょ?じゃあまり子にもチャンスあるじゃん。まぁもっともあんなおっさんの何処がいいのか私にはわからないけどね。」

「あ!いま高尾先生のこと呼び捨てにしてでしょっ!しかもおっさんって言った!高尾先生だってまだ若いんだから」

「何歳なの?」

「・・・・・なな・・・・・」

「えっ?なんて?聞こえない」

「・・・うぅ~・・・・27!」

「おっさんじゃん。」

「おっさんじゃないよ~~まだまだ若いってばっ!」



「さっきから聞いてれば酷いな山田」


「えっ・・・。」