「無事妃になる権利を取ったとしてもまだ死ぬ可能性は十分にあるんです。」 ? それじゃあおかしくない? 「…なぜ?」 ベールシュさんは少し顔を強張らせ言った 「妃になるにはハデスの王国へ行きハデスに狼人間にしてもらわなければならないからです。」 それって… 「一回死なないといけないってこと?」 ベールシュさんは首を振り 「いいえ。生きたまま死者の国へ行くのです」 生きたままー!? 「そんなコト出来んの!?」 「はい。前王決定から千年目の今年だけに限りますが」