馬車なんて何処にあんのよ!?

そんなあたしの考えを読み取ったかのようにベールシュさんは淡々と答えた

「えぇ。世界と世界の狭間ではコチラにある馬車を使って移動するのです。」

せ、世界と世界の狭間…

なんか…
ワクワクしてきちゃった

だって念願の夢が叶う

“異世界”

この馬車に乗ったら死ぬかもしれない


あっ
でも本を開いた時点で死んだようなもんか

ふん

一度死んだようなもんなら怖いもん無しだ

あたしはニッコリと微笑み

「喜んで乗らせて頂くわ」


と答えた