「…っズッ、ズズッ」 鼻をいくら啜っても、涙が止まらない。 くそっ、何であたしがあんな男のために泣かないといけないのかっ。 「ズッ、ズーッ!」 いい加減鼻を啜りながら泣くのも面倒くさくなったので、勢いよく鼻水だけはティッシュで吸い取った。 …にしてもアイツ、何やってんの?? こっちはもう、20分前からここで待ってるっつーのに。 …ガチャ。