50メートルの距離

「美希もうちょっとオシャレしなよ~」

「十分だけど」


さ-ちゃんにコーデされるのだけは避けたいな


たとえそれが渋谷あたりで流行っているとしても






「ねっ、聞いて聞いて!
昨日祭也からメール来たの!」

サイヤ・・・?
スーパーサイヤ人?

・・・あぁ、藤山か

「良かったじゃん」

「なんでお前班長しなかったの?武田が班長会議でうるせーんだよ。原が班長だったら楽なのになぁってずっと思ってた。
だってぇぇぇ!!聞いてる?!!」

そうかそうか
それは武田に感謝しなくてはならんな


「あたし班長すれば良かったぁ」
「だからゆったじゃん」



「班長やりたくないって言ったの誰だっけ??うしし」



さーちゃんをいじるの面白い

「だってあのときはっ!!
  あ、そうだ。そういえば」

「ん?」



「祭也がね、冬祭り一緒に行こうって」

それ、デートじゃん
なんとなく予想はしてたけど

この子たちは両思いだ

「良かったじゃん!!デートっ!!」

「そうじゃなくて、あたしと、祭也と、ひろちゃんと、美希の4人!」

「はぁぁあ??なんであたしとひろちゃんなの??」



「え、一番親しい友達を誘ってって言われたから」





・・・そうですか

「いいよ、行こう♪
さ-ちゃんもちろん告白するんだよっ!!」

「えぇ・・へへっ♪気がむいたらね♪」

「ダメっ!絶対!」

「やだよぉ~」