Märchen-Das Lied eines verlorenen Kindes-


夕暮れノ刻 薄暗い宵闇が
迎えに来たる 君や僕やあの娘をさ

後ろの正面だぁれ 影差す誰かの鬼ノ面
「誰そ彼」と問うことより 名は付く黄昏時

嗚呼日が落ちてゆく
嗚於灯が堕ちてゆく


禍災が君を連れ逝く前に
良い子ハほぅらオヤスミナサイ
呪怨が君を連れ去る前に
良い子ハほぅらオカエリナサイ


悪い子ハ
宝物ヲ失うぞ
大切なものヲ喪うぞ
魔に会うてシまうぞ
咎に巻き込まれてシまうぞ


己が帰り道を見失う前に
己が意味が分からなくなる前に
己が名前を失う前に

鏡に映る我が顔面が
白で描き消されてしまう前に
鏡に移る我が半身が
黒で塗り潰されてしまう前に


――後ろを振り返ってはならないよ



----------------------------------------------------------