それから楽屋に戻ると……
「昴、どんな人だった?」
「誰が?」
「もったいぶるなよー♪」
もったいぶってねぇし……
「婚約者だよ♪」
「……北神琉菜…」
「あぁ北神琉菜ねぇ……このお弁当うまっ!」
あれっ?意外とあっさり
「……ちょっと待てよ…北神琉菜?…北神琉菜!?!?!?」
遅っ!?
「あっ…えぇーあの北神琉菜?」
「うん」
「うんって…なんで?」
「言っただろ?親が昔約束したって」
「約束って…お前らの親同士の関係って何?」
「わかんねぇけど、高校からの友達?」
「昴の親が行ってた高校って、俺達が今行ってる、芸能人とかお金持ちとか頭のいいやつが行く学校じゃなかったっけ?」
「…そうだけどって、自分を自画自賛みたいなこと言うな!」
「ってことは北神琉菜って北神財閥のお嬢様!?」
「本人は俺らと一緒で、財閥の娘ってことは秘密にしてるみたいだから喋るなよ?」

