From 零


 前の席の人の消しゴムが落ちた

 だから、拾って渡してあげた


 そしたら、少し喋って

「友達にならない?」

 って……


 そんな事を言われたのは初めてで少しビックリした

 
 今までほとんどの人は

「幽霊が来た!!

 呪われるぞ~」

 なんて言って私と関わることなんてなかった

 
 友達も影で私の悪口ばっかり言ってた

 何度か学校裏サイトにまで書かれた事もあった


 それから人と関わりを絶った

 暗い私に声を掛けてくれて正直嬉しかった


 この子ならいけるかもって感じた

 だから、無意識に

「いいよ」

 って答えてた…


 でも、後悔はしてない

 彼女を信じたいから



  零END