メグミと俺が出会ったのは、五年ほど前。俺が死神になって、間もない頃だった。

 普通、死神には生きていた頃の記憶がある筈だが、アイトには記憶が無かった。どんなに頑張っても、どうしても思い出すことが出来ずにいた。ただ、『アイト』という名だけが、頭の片隅に残っているだけ__。

 死の王に死神の仕組みを教えられ、下界に放り出されたアイトは、半ばやけくそで街中を彷徨っていた。そんな中メグミと出会い、話しているうちに二人はよく一緒に過ごす様になった。