暖かい風が、肩までの私の髪を揺らす。

「じゃあ・・・」

私はそう言う。

「うん。」

藤田くんも、まっすぐ目を見て、そう言った。

「また明日。」

「うん。また明日。」

そう言った。

でも、なんでかな。

別れたいけど、別れたくない。

さよならしたいけど、したくない。

もっと一緒にいたくないけど、いたい。

もっと・・・一緒に、いたい。

一つの気持ちが、出来上がった。