◇ 私の彼氏 。


「えと‥、っうん」



かなたんの問いに私は慌てて返事をした。



かなたんがどういうつもりでそれを言ったのかはわからないけど、自分でも頬が熱くなるのを感じていた。



「りぃ、奏多の事好き?」



熱くなった頬を誤魔化す様に煙草をくわえた時、不意に聖夜くんからのそんな質問。



「大好き。てかむしろ、愛してんよ?」



私はあえての冗談で返した。



「だってよ、奏多〜」


「あ、まじかっ」



そこでその場は笑いに包まれた。



好きかなんて、


わかんないよ‥。



“好き”って何‥?