さっきの封筒を手に取り確認する。 一通は電気料金の請求書だったが、もう一通は茶封筒で、どうやら手紙のようだ。 封筒を裏返し、差出人を見てみると、成瀬春子と書いてあった。母からの手紙である。 手紙を送ってくることは特に珍しいことでは無いので、何の気なしに封筒を開けて中を確認することにした。 三つ折になっている白い紙を広げ文面を読んでみる。