「でも、もう終わったの。これ以上言わせないで、あなたとの関係は今日限りなの」

「そんなのは勝手過ぎないか? 一体何が気に入らないんだ?」

 しかし、彼女がこちらの質問に答える様子はない。

「もうしつこく電話しないで、もう私と繋がりを持とうとしないで!」


 彼女は少し間を置いてからはっきりと言った。




「さようなら」


 回線の切れる音と共に、彼女との最後の糸もぷつりと切れた。


 電話が切れた後、また吐き気が襲ってきた。便器の前にうずくまり、便座の中に顔を突っ込む。それから二度、思い切り吐いた。