一度自宅に帰り、普段着に着替えた。 それからプレゼントの入った紙袋を持って、家を出る。 理那はプレゼントの中身が気になっていたようだが、せっかくなのでアンシャンテで渡すことにした。 店まで、しばらく歩かなくてはいけない。だが、一人で歩くと長く感じられる道のりも、二人だとあっという間だ。理那との会話はとても楽しい。 「それにしても、もう結構遅い時間なのに、カップル多いね……」 辺りを見回すと、理那の言うとおりカップルが目に付く、きっと今まで遊んでいて、これから家に帰るのだろう。