"スパ〜"

「怜ちゃんは…俺にとっちゃ恩人なんだ」

流をスッキリさせるのは、どこへやら…怜との関係を語りだした。

「俺は常々思ってた。文献や絵巻物調べるだけで歴史を語るのは先人の功績に対する冒涜じゃないか…ってな」

ふむふむ

「そんな時に現れたのが彼女なんだ…彼女が言うには『歴史ってのは勝った人間が作った物。不都合な事は全部闇の中…だから人の口から真実は得られない。だけど嘘偽り無く真実を後世に残す努力を何もしなかった訳じゃない』…と言って俺を店に案内してくれた。そこで俺は目が覚めた思いになった」

つまり…百の証言より一つの物証