そして現在、私はアルトサックスという楽器の練習をしといる。キラッ、と光る奴は眩しく表情を変える。
すると突然、私の頭と校舎にチャイムが響いた。この合図で練習の休憩時間は始まる。

私は目の前の楽譜とにらめっこしたり、窓の外の景色達を自分の目に映してみたりして休憩時間を潰していた。

その途中、喉元が渇いている事に気付いた私は、ヘアスプレー缶くらいの大きさの水色水筒が入っている鞄の場所へ行こうか迷った。
音楽室前の廊下に並んだ、薄汚れたロッカー上が鞄置き場所だからだ。

「それでは確実に部員に会ってしまう……」この前、楽器を椅子の上から床にうっかり落としてしまってから何となく、私の肩身は狭い。顧問の一匹狼に怒られるはで散々だったっけ。おかげで同級生の部員からの冷たい視線が今でも続いているのだ。他にも色々とあるが、具体的に書くには辛すぎるから止めておく。まあ、これからの私の生活やらを見てもらえれば想像がつくと思う。


先輩達は気にすることはない、と言ってくれたけれど結局、私の肩身は狭いままだ。

窓の外の景色が目に映るように、自分自身が弱く映る。