気がつくと…ベッドにいた。
目が覚めたような感覚…
でもさっきまで、確かに……


「…蓮人ー!何やってんの?!遅刻するよー!」


母さんの声…
まるであれが夢だったみたいに…時間が動き出した。
とりあえず髪をとかして制服を着る。


「…あれ?」


首にネックレスがついてる。
気になって手繰り寄せると…リングが一個だけついているネックレス。
そうだ…見覚えがある。
俺が美里依に買った…ネックレスにも、ペアの指輪にもなるネックレス……


「…まったく…これがしたくてわざわざこのネックレス買ったのか……」


本当に考えることが可愛い。
ふと、気付いた…
鏡の中にいる俺は…笑っていた。
自然に…幸せを感じて…
そう……俺は幸せなんだ。


「…大切にするよ、その替わり…無くしたら許さねえからな…美里依…」


また……幸せを感じた。





一end一