数分後すばると青年はテーブルに座って、仲よくタコ焼きを食べていた。
二人とも屈託のない笑顔だった。
「どうしよう」
奈央はそれを眺めてため息をついた。
「親御さんが心配なさってるだろうになぁ。とりあえず、おじちゃん角の交番に届けてくる。その間奥の部屋で預かっとくよ、テレビもあるし。・・・こういう子だ、おそらくもう届けが出てると思うよ」
青年を見ておじさんが言った。
「すみません。わたしたちのせいで面倒かけちゃって」
奈央は頭を下げた。
「なに言ってんだい!奈央ちゃんの責任じゃないよ。それにちっとも迷惑なんかじゃないよ。私らはこの通り二人っきりだし何の問題もないよ」
おばちゃんがどんと胸をたたいた。