てん ―The pure story―





「と、とにかく、忙しいの。いつになるか約束できないの。ごめんね。さあ、すばる行くわよ」




奈央はすばるの手を引っ張って、土手を駆け上がった。




いつのまにかすばると青年は手を繋いでいて、奈央は青年の手からすばるを引き離したようなかたちになった。