「なんだかわからないけど、ありがとう…?」
「さ、そろそろ出よっか。ストレス発散に買い物でもしようよ」
「うん!」
会計を済ませて外に出た瞬間に、あたしは固まってしまった。
どうして…?
どうして、こんな所にいるの…?
部活なハズ…だったよね…?
そこには、颯也と風夏ちゃんが並んで歩いていた。
動揺を隠せなかった。
でも、香奈には知られないようにしないと…!
「ねぇ莉子、ゴメン!急な用事入っちゃった!お母さんがすぐ帰ってこいって」
「え…あぁ、そっか…。し、仕方ないね!付き合ってくれてありがとう!」
「ううん、ホントごめんね!じゃあまた今度ね」
そう言って、香奈と別れた。
だけど残されたあたしの心の中には、ポッカリと穴があいた。

