「風夏、帰らないの?」 何もなかったように話始めた。 マネージャーに、こんな場面見られたくなかった? 勘違いされたくなかったの? それともウワサは本当で、付き合っているの? 離された腕が、妙にむなしかった。 「それが傘忘れちゃってね、帰りたくても帰れないんだぁ…」 「なら、俺の傘使っていいよ」 「でも颯也は…」 「莉子に入れて貰うから、平気」 「「え…」」 あたしとマネージャーの声が重なった。それと同時に、彼女の顔が曇ったのがわかった。