「これ食べて!」



お皿には、キレイに並べられたクッキーがあった。

焼き加減もスゴく良い。ほんとお店で売ってるやつみたい。




「…っ、おいしいぃ」


「あっ、莉子ちゃんやっと笑った!クッキー作戦、大成功!」




そんな事を言われて、顔がほてった。



ドキドキ、ドキドキ。

さっきよりも早くなっているのがわかった。





「莉子ちゃん、入部しませんか?…ていうよりも、入部して!莉子ちゃんが入ってくれたら嬉しい」




この瞬間、世界が輝きだした気がした。






「…っ、……もちろん!」




「まじで?やったね!これから、よろしく!」



「はいっ…!」






これって…もしかしたら、もしかすると








……恋ってやつ?





15才の春、初めて一目惚れをした。