じーちゃんが病気になったのは…


きっと…


「私の……せいだ…、私が…たくさんじーちゃんを困らせたりしたからっ…」


私がじーちゃんを病気にさせちゃったんだっ…


ボロボロと溢れる涙が止まらない。


きっと無理して働いてたんだよ…


無理して私と生活してた。


全部私のせいだ…


「違うよ、風花のせいじゃないっ。ちゃんとお聞きっ…」


ばーちゃんに、ペチッと頬っぺを叩かれた。


そのまま長イスに座らされて、ばーちゃんの話しを聞いた。


「おじいさん、ずっと手術を拒んでたんよ。手術をするなら、風花があの家を出て行ってからするって…」


私が家を出て行ってから…?


涙を拭きながらばーちゃんに聞いた。


「どうして…??」


「風花に…心配をかけさせない為だよ…。手術や…入院…なんて言ったら、風花が心配するだろう?それにきっとおじいさん…弱いとこを見せたくなかったんだろうねぇ」


嘘だ…


だって…


「じーちゃんは私を嫌いで、早くあの家から追い出したかったんじゃ…」


「違うよ…。おじいさんは本当はずっと風花を傍に置いておきたかったんだよ…」


胸が痛い……


また涙が溢れてきた。


「何で?どうして?」


もう訳がわからない。


「本当は…おじいさん、風花がかわいくてかわいくて…、大切で大切でしょうがないんだよ…。でもね…それを態度にはだせなくて……」


「何で…?」


ばーちゃんが何かを思い出すように、遠い目をした。


ばーちゃんの頭の中に浮かんだ光景は、


私が小学2年生の冬休みの事だった…………。