久しぶりに登校してから3日後。


加瀬君はまだ学校を休んでる。


ギャル達も何だか浮かない顔をしていた。


「あんた、何か知ってんの?」なんて聞かれたけど、知らないし。


本当にどうしたんだろ?


学校に来れば、加瀬君に会えると思ってたのにな。


その日の昼休み。


良子と購買で買ったパンを食べてたら、良子の携帯が鳴った。


「公衆電話からだ…」


公衆電話?


良子がすぐに通話ボタンを押して、私を見た。


「ちょっと待って!すぐ変わる!…風花に変わってって、純君っ」


えっ…加瀬君??


−「もしもし?加瀬君?」


−『風花っ?今すぐ国立病院に来いっ、早くっ』


国立病院…?


−「何で?」


−『いいから早くっ、じーちゃんがっ』


そこでプーという音と共に電話は切れた。


じーちゃん?!


何かあったのっ…?


電話の向こうの加瀬君、尋常じゃなかった…。


急に胸がドクドクして、カバンを持って教室を飛び出た。


どうしようっ…


何があったのっ…


学校を走り出て、ちょうど来たタクシーに乗った。


怪訝そうに私を見る運転手さん。


「国立病院までお願いしますっ…」


泣きながらそう言ったら、急発進してくれた。


早く…


早くついて…


じーちゃん……


じーちゃんっ……


今行くからっ……