放課後のブランコ

「もうばーちゃんに会ったの?」


さっき、ばーちゃんが待ってるって言ったよね。

「あぁ。元気そうで安心した。おじいさんも…元気だってな」


「じーちゃんはいっつも不機嫌で元気かどうかなんてわかんないっ」


私が怒ってそう言ったのに、深は何も答えてくれなかった。


はぁ。


家の前にはとても立派な高級車が止まっていた。


「これ…深の…?!」


「そうだよ。じゃなくて親父のって感じかな…笑」


おじさんの車なら納得できる。


おじさんは会社の社長だもんね。


でも深はおじさんの会社は継がないと言っていた。


それでよく揉めてたのに、おじさんの車に乗ってくるなんて和解したのかな。


「ただいまーっ」


玄関を開けたら、ばーちゃんが台所から顔を出した。


「おかえり…。よかった、深君に会えたんだね」


ばーちゃん、何だか目が赤い…


どうしたんだろ?


泣いたのかな?


じーちゃんはまだ帰って来てないし、


じーちゃんに泣かされた訳ではなさそう。


「ばーちゃん、どうしたの?泣いたの?」


「え?!泣いてなんかないよ?今玉ねぎを切ってたからそれで涙が出てたんだよ」


そっか、それならいいけど。